2022年09月16日

ワスレナイ

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記憶力のいい人って羨ましいですよね。
昔から、世界の国旗を全部覚えているとか円周率を何百桁も覚えているという記憶力自慢の人をテレビなどで見て感心していましたが(覚えるのに時間をかけたという印象)、最近見ていてすごいと思うのは数分の間にバラバラに並んだトランプの柄と数字を順番通りに全て覚えたりオセロ盤に並んでいる配置を瞬時に記憶したりできる人がいるということ。その状況を写真で切り取るように記憶できるとか、覚える内容を自分の中で物語にして記憶するとか、覚え方について説明していることがあるのですがそれを聞いても真似できる気が一切しないNの局です。
私の中で記憶力がすごい人といえば「稗田阿礼(ひえだのあれ)」。ご存知ですか?
子供の頃、親が漫画を買ってくれなかったのですが『日本の歴史』という漫画だけは買ってくれて(とはいえなぜか奈良時代と平安時代だけというピンポイントで…)そこに出て来たのが稗田阿礼でした。子供の頃に語呂合わせで暗記して今でも覚えている、
【今まで無い字(712)も古事記に書かれ】…712年、太安万侶(おおのやすまろ)が古事記編纂という出来事。『古事記』は天武天皇に記憶力のよさを買われた稗田阿礼が暗誦した複数の歴史書(それらは散逸して現存せず)の内容を太安万侶が筆録し編纂した日本最古といわれる歴史書です。歴史書というと堅苦しい感じがしますが「因幡(いなば)の白うさぎ」や「天照大御神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸(あまのいわと)に隠れた話」など、一度は聞いたことのあるような神話がいっぱい出てくる興味深い書物です。その序文で稗田阿礼についての記述があるのですが、
「非常に聡明で目にしたものは(どんな難解な漢字でも)すぐに言葉にすることができ、耳にしたものは心に留めて忘れることなく記憶した」
…って超人!!存在の真偽を含め諸説ありますが、私の出身地の大和郡山市に稗田町という町があり稗田阿礼の出身地といわれており、それにあやかって大和郡山市では毎年記憶力大会というイベントが行われていたりします。
漫画での記憶と後に知ったことですが稗田阿礼の出身地が自分の地元だったということから、物覚えの悪いNの局の記憶にでもしっかりと残っている人物です。

そんな記憶のことを考えた時に思い浮かべるのが(また強引に話を植物に持っていく感が半端ナイですか?)「ワスレナグサ」という名前の植物。どうしてそんな名前になったの?という植物に出合うと由来を調べずにはいられない私。なんとなく古風な名前なので日本の昔話でも出てくるのかと思いきや…
中世ドイツの騎士が恋人のためにこの花を摘もうとしたところを誤って川に落ちて流されてしまいました。その時に騎士が最後の力を振り絞ってこの花を投げて「私を忘れないで!」(ドイツ語でです)と叫んだことからその名が付いたとか。英名も【forget-me-not】騎士の残した言葉の意味そのものの名前が付けられ、日本語に翻訳された時もその意味を踏まえて「ワスレナグサ」になったそうです。漢字では「勿忘草」と普段あまり使わない字を使いますが、少し前に「勿忘」(わすれな)という歌が流行ったので印象に残っている方もいるのでは?ちなみに(また脱線しますが)この使っていない印象の「勿」という感じですが「勿体ない(もったいない)」とか「勿論(もちろん)」というように実は漢字で書くとこの字を使うという単語があったりします。

花は小さいですが草花には珍しい青い花が印象的で忘れることはなさそうなワスレナグサ。秋まきなのでこれからまいて春の花壇に彩りを添えてみませんか?
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★ワスレナグサ・モナミブルー

青以外の花色も楽しみたい方にはこちらがおすすめ!
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★ワスレナグサ・モナミ混合


タネが小さいので注意してまいてくださいね。開花期が長く他にはあまりない花色なのでチューリップとかと寄せ植えにしたりアレンジのアクセントにしたりするととてもきれいですよ。
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posted by 大和農園 通信販売部 at 14:26| Comment(0) | 私のおすすめ品種